ポッドキャストステーション
NLPのVAKモデルを使った、タイプ別 話の伝え方
ポッドキャストで話をする時に、どのように話せば伝わりやすいのか困りませんか?
特にポッドキャストは相手の顔が見えないので、理解度を確認することが難しいです。
そのため、
- 自分の話は伝わっているだろうか
- 説明はわかりやすいだろうか
- イメージできているだろうか
と不安になることがあります。
また、ある人には理解してもらえても、別の人に同じ話をすると伝わらないといった状況もありますね。
人によって感覚が異なりますから、相手に会った伝え方を選択する必要があるわけです。
今回は「タイプ別の話しの伝え方」をご紹介します。
NLPのVAKモデル
VAKモデルはNLP(神経言語プログラミング)という心理学を活用した伝え方の技術です。
優位な感覚によって、人を3つのタイプに分類するという考え方です。
3つのタイプとは、以下の通りです。
- 視覚優位(Visual)
- 聴覚優位(Auditory)
- 体感覚優位(Kinesthetic)
ひとつずつ詳しくご紹介します。
視覚優位(Visual)
特徴
五感の中で、視覚が特に優れているタイプです。このタイプの人は、視覚情報を中心として、情報を理解する傾向にあります。
そのため、「答えが見えない」や「○○みたいなイメージ」といった表現をよく使います。
そして、身振り手振りの動作が大きくて、会話を視覚的に表現しようとする傾向もあります。また、考えるときに映像をイメージするので、視線が上の方に向きやすい特徴もあるようです。
伝え方
このタイプは視覚情報、つまり「絵」で理解するので、図や表を使って説明すると伝わりやすいです。グラフなど見た目でわかることを好みます。
具体的には、写真や図表を使ったパンフや企画書を見せると伝わりやすくなります。そして、「見える」「見通しが良い」「明るい」「はっきりしている」という表現をつかい、イメージを描けるような話をするのも効果的です。
また、日常的な雑談でも、写真などを見せて話すのが良いですね。スマホで写真撮影が簡単にできますから、面白いネタがあれば写真としてストックしておきましょう。
聴覚優位(Auditory)
特徴
聴覚が優れているタイプです。このタイプ人は、音の情報を中心として理解する傾向にあります。
そのため、「会話のリズムが」とか「仕事のテンポ」といった表現を好んで使います。
また、音を頭の中でイメージするので、視線が左右に動きやすいといわれています。楽器をやっている人や音楽好きな人に、こういった傾向が強いです。
伝え方
このタイプは聴覚情報、つまり「音」を使って情報を伝えましょう。「パッと」や「ドーン」など、擬音を多用して臨場感を伝えたり、「聞こえる」「リズムが合う」「耳障りが良い」などの視覚に関する言葉を使うと伝わりやすくなります。
ただ、そもそも会話自体が音声情報ですから、普通に話しても伝わりやすいです。
そのため、聴覚優位の相手であれば、明るく元気に話すだけで伝わりやすいです。プレゼンなどの場面では、レジュメよりも話をメインに進めると良いでしょう。
そして、言葉や理論を大切にします。論理的に物事を考えたり、言葉の響きやニュアンスにこだわったりします。
理論や順序が大切だったりするので、『なぜ、これが大切なのか』と論理的に説明してみたり、 また言葉の響きを大切にする傾向があるのでテーマの名前を工夫して、しっくりくるものがあると納得してもらいやすいでしょう。
体感覚優位(Kinesthetic)
特徴
視覚や聴覚以外の身体感覚が優れているタイプです。実際に手で触れたり、体で感じることで、情報が強く印象に残ります。
そのため、運動しながら物事を考えたり、体を動かすのが好きな人に多い印象です。
体感覚から言葉にするので、話すのがゆっくりだったりする特徴があります。
視覚や聴覚優位と比べて少ないといわれています。芸術家肌の人に多いタイプなので、少し特殊な部類に入るかもしれません。
伝え方
体感覚が優位な人に対しては、実際に体験してもらうのが良いです。サンプル品を触ってもらったり、体を動かしてもらったりすると、情報が入りやすいです。体験を重視して伝えるのが効果的だといえます。
日常会話であれば、相手にタッチしてみたりすると、記憶に残りやすいです。また、運動しながら会話をすることで、伝わりやすさが上がることがあります。
そして、言葉を身体で感じるタイプです。「感じる」「触れる」「重い感じ」「気になる」といった体感覚に関する言葉を使うとよいでしょう。
やってみないとわからない事もあるので、『とりあえずやってみて、不都合があればやめましょう』っていう提案でのってくれるかもしれません。
誤解なく伝える方法
オクゴエ!Podcastの北岡秀紀さんが使え方についてお話していましたので、合わせてご紹介したいと思います。
WHY,WHAT,HOW,WHAT IFタイプ
まず、「WHY,WHAT,HOW,WHAT IF」についてお話していました。
人が、何に対して学びたいというモチベーションがあるかという研究結果に基づいているそうです。
ざっくりと4つのパターンがあります。
WHY
なぜ学ぶのか
「こういうふうになれます」「このような問題が解決します」
WHAT
何を学ぶのか
「こういうことが学べます」「こんな成功事例を学べます」
HOW
どのように学ぶのか
「ステップ・バイ・ステップ」で学べる
WHAT IF
学んだ先に何があるか
技術が伴わないとき、そのことについてそれほど理解できていない時には「HOW」が気になります。だんだん理解が進むと、「WHY」や「WHAT」が気になってきます。
そのため、「WHY」「WHAT」「HOW」「WHAT IF」の順に伝えると、伝わりやすいとのことです。
違う人間なので、そもそも言葉の定義が違う
そもそも、言葉の定義が人によって違うことも理解しておく必要があります。
例えば、「お金とはどういうもの?」という質問をした時、どんな回答があるでしょう?
- 買いたい時に使うもの
- 権力の象徴
- お客さまの感謝の総量
- 人生の選択肢を増やすもの
このように、人によってさまざまです。
まず、定義が違うことを認識して、そもそも伝わらないという認識のもと、話をする必要があるとのことです。
確実に理解をしてもらうのに必要な五感を意識した教え方
こちらは、まさにVAKの事を言っているんだと思いました。
伝える媒体(音声、資料、ワーク)を複数にすると良いとのことです。
例えば、セミナーの場合下記のような工夫をして、さまざまな感覚から情報を入れることが大切です。
- 話を耳から
- 講師の振る舞いを視覚から
- チェックシート使って、視覚から
- ワークをつかって、体感覚から
- 他の人とのディスカッションをして、口を使う
このように、さまざまな感覚を使うと理解しやすいです。
サンドイッチ型のトーク
ポイント、具体例、ポイントとサンドイッチ型にトークをすると伝わりやすいとのこと。
- ポイントは3つあります
- 具体例として、1つ目のポイントは◯◯、2つ目のポイントは△△、3つ目のポイントは□□です。
- まとめると、ポイントの3つはこれです
ポイントは繰り返し伝えることが必要です。
これも、伝わらないという前提のもと、何度でも伝える必要があります。
ポイント
ひとは誤解しやすいということを前提に、いろいろな媒体で、いろいろな表現で、いろんな角度で伝えることが大切です。
そして、情報量が多いと伝わらないので、最大3つに絞りましょう。10個伝えたいことがあったとしても、重要なことを3つに絞ってることが大切です。
何かを伝えるということは何かを伝えないということです。全ては伝えきれないので、伝えないことを決めましょう。捨てる情報を決め、本当に必要なことを絞って伝えることが大切です。
これらを参考にして、伝わりやすい工夫をしてみてください。
【参考】 第126回 誤解なく伝える方法